2020年8月18日火曜日

「Logic Pro X」 ステップシーケンサー(Step Sequencer)

 


最近、個人的にLogic Pro Xの授業を行なっていますので、ここでもその記録を残そうと思い、投稿します。Logic Pro XというDAWは、凄く長い歴史を持ってるDAWなので、もうたくさんの情報がネット上で溢れてると思います。

でも、最近10.5にバージョンアップし、色んな機能が新しく追加されましたので、新しく追加された機能に関してちょっと投稿してみようと思います。

今日は、ステップシーケンサー(Step Sequencer)の話をしようと思います。


ステップシーケンサーって何?

Step(日本語で言うと一歩)基準でノートを打ち込むシーケンサーの意味です。普通、ノートを打ち込む時、Piano Rollを使うんですが、自由に色んな長さのノートを打ち込めるというメリットがあり、複雑なプレーズを入力する時には凄く便利です。

でも、ドラムを含めた打楽器を入力する時には逆に不便かもしれません。打楽器の入力する時には(一般的に)ノートの長さの調節する必要は無いし、広すぎるPiano Rollが、ドラムとかを入力する時には逆に不便でしょ。

なのでこういうステップシーケンサーを使えば、もっとシンプルで速いスピードで入力することができるようになります。

Roland社のTR808。ステップシーケンサーがついてる
Roland社のTR808。ステップシーケンサーがついてる
 

ステップシーケンサーを使った時にメリット

ドラムとかの打楽器を打ち込む時には本当に便利です。でも、打楽器だけじゃなく他の楽器の入力の時にも、メリットがあると思います。

作曲家って言っても、いつもインスピレーションで溢れてるものではありません。何か楽曲のアイディアがはっきり浮かんでから作業を始める場合もありますが、ほとんどは「何をしたらわからない」状況多く無いかと思います。皆さんはどうでしょうか。(笑)

とにかく、こういう場合、ステップシーケンサーをいじってみながら遊んでると、そこから何かインスピレーションを受ける可能性があり、アイディアツールとして効果的だと思います。
何も考えずに、めちゃくちゃになってもいいから何とか入れてみましょう。聞きにくい音があったら消しましょう。そこから生まれる音楽もあるはずですから。



ステップシーケンサーを呼び出してみよう!

使い方は簡単です。

ソフトウエアの楽器のプラグインを呼び出して、Arrange Windowにマウスの右側のボタンを押し(ワンボタンのマウスを使ってる方は、control + マウス押しです)、Create Pattern Regionを選びます。 

すると

4小節のリージョンが出てきます。そして下側にステップシーケンサーが現ります。

Arrange Viewの下側の画面
 

左側には、各々のノートの名前が書いてあります。Drum kit designerとか、サンプラーに打楽器を呼び出した時には、こんな感じで音の名前がサンプルの名前とかが表示されますのでわかりやすいです。 名前だけではどういう音かわからない場合、アイコンを押せばそのノートが鳴ります。


今打ち込もうとしてるノートが見えない場合、


このボタンを押してください。

Notesのカテゴリーで入ったら、入れようとしてるノートを選べます。ちなみにLabeled Notesに入ったら、サンプルの名前と音の名前とかが表示されるので、名前を見て選ぶこともできます。

こういう方法が面倒くさいと思ったら、Learnボタンを押してからキーボードで入れようと思ってる鍵盤を弾くと、その音のノートが自動的に入ります。

このLearnモードを使ってる時には、このボタンが赤くなりますので、入力が終わったらこのボタンをもう一度押してモードを止めてください。そうしないと、余計なノートが入ってしまいます。

じゃ、これからは本格的にいじってみまよう。


ステップシーケンサーの使い方−1

使い方は本当に簡単です。
空いてるステップの方を一回押したら音の入力、もう一回押したら音を消すことになります。そして一つのステップは、1/16ノートの基準になっています。リズムを1/16以上で打ち込みたいと思う場合は、一応ステップシーケンサーでパータンを作った上で、Midi リージョンに変換して追加的に打ち込むしかないです。(私が知ってる限り)

そして右上側の16stepsって書いてある部分を押すと

 今の小節の分け方を変えられます。

16Stepsは、 1小節を4回繰り返し,
32Stepsは、2小節を二回繰り返し、
64Stepsは、繰り返しなしで4小節を全部編集。

12Steps,24Steps,36Stepsは三拍子のノートを入れる時使うんです。 

4小節以上のパータンを作りたいと思う場合は、もう一つのリージョンを作って編集するしかないです。

  

ステップシーケンサーの使い方−2

 ノートを入れたってだけで音楽は完成できないです。もっと色んな労働があってからこそ立派なリズム、立派な音楽になるはずです。笑

 

じゃ、アイコンの左側の三角形を押してみてください

こういうディスプレイが出てきます。

ここでもっと細かい部分を調節できるのです。

入力したノートの下側で、マウスでドラッグしたりしながらパラメーターを調節してみましょう。

ここでいじるパラメーターを追加したい時には、左下側の+をボタンを押し、弄りたいと思うパラメーターが出るまでに押し続けてもいいです、、、が面倒くさいと思ったらパラメーターの名前の部分を押すと、

こんな風に選べるパラメーターが出てくるので便利です。

僕的にはVelocity(ノートの演奏の強さ),Note Repeat(ノートの連射の程度)くらい呼び出していじるんです。ちなみにNote Repeatは、iZotope社のBreakTweakerがなければできなかった連射を簡単にカバーしてくれますので、、最近はBreakTweakerを全然使わないことになりました。iZotope社頑張って、新しいバージョン開発して、、

Tip

ハイヘットとかの連射を入力したいと思う時、Shiftを押したままマウスをクリック+ドラッグしたら他のノートには触れずに綺麗に入力することができます。

 

 

以上で、すテップシーケンサーの投稿済ませようと思います。

最後で、実際にリズムを作っていく動画を載せながら、終わりにします。

 

2020年7月14日火曜日

「作業日記」 自分のミュージックビデオは自分で作ろう!- Urban Night Sonata -




今日は、自分のミュージックビデオは自分で作ろうというテーマに関して話してみたいと思います。


発端


私は、ソローとしてどこの会社にも属していないので、音楽の制作を含めてプロモーションまでカバーしなければならない状況です。しかし、世間はYoutubeとかインスタグラムみたいなサービスがメインになって、音楽を「聴く」だけじゃなく「観る」ことも大事な時代になってきたと思って、音楽だけのプロモーションでは限界があると思い、ビデオを制作しようと思い始めました。


でも、ミュージックビデオの制作してくれそうな何ヶ所かの事務所に連絡し、値段を聞いてみましたがあまりにも高くて(客観的には高くはないけど、自分の音源の予想収益を参考したら高いという)やめました。

じゃ、ミュージックビデオがないプロモーションはいけないと思い、自分一人でもミュージックビデオを作ろうと決めました。



準備ー機材の購入ー


最近はスマートフォンでも立派な映像が作れるということを知っていましたが、

① スマートフォンとは別として特立の機材を使いたい(携帯が無くなったりする時のリスクを減らすために)
② これから2−3年くらいは機材を変えたくない

という訳で映像撮影用のカメラを買おうと決めました。
いろんな会社のカメラを調べてみましたが、

最終的にはSonyのA6600というカメラを買おうかと思いましたが、、、
ここでレンズまで付けると結構重いと思い、こんなに重い機材を持ち上げているのは大変だと思いまして、もっとコンパクトなモデルを捜そうと思いました。


Sony A6600.503gの重さで、長い時間使うことには無理だと判断しました。
出処:Sony.co.jp

その時!

ビデオ制作の仕事をしている友達にSonyのRX100mk5aをおすすめしてもらいました。彼もいろんな機材を使っていますけど、アウトドアの撮影とか出張の時にはこのカメラを使っているし、コスパもいいし十分いい映像作れるって言われ、そしてRX100mk5aで撮影したというビデオを見せてもらいました。






彼がRoyallifeというブランドのために制作したビデオらしいです。ロケは福岡。
これくらいのクオリティなら絶対いい!と思って、すぐ買っちゃいました。(衝動買いのアイコン)

次の日買っちゃったRX100V
でもカメラ以外にももう一個買わなければならないものがありました。
それはジンバルでした。



ジンバルとは?



DJIのRonin-SC
出処:www.amazon.co.uk

ジンバルというのは、ジャイロスコープを活用して自主的にバランスを取り、安定的な撮影ができるようにしてくれる機材です。ある程度以上のクオリティのビデオ制作ためなら必須でありますので、ジンバルの購入に関しても色々調べてみましたが、ジンバルの値段の範囲が広くて、何を買おうか選ぶことも大変でした。

カメラをおすすめしてくれた友達に聞いてみたら、結局ジンバルはモーターが付いていて、このモーターにも寿命があってある程度以上の時間使用したら使えなくなってしまう、ってこと言われましたので、なるべく安い値段で買えるものを調べてみたら

こういうものを見つけました。
zhiyunという会社のSmooth-4というモデルで、元々は携帯用で作られましたが、若干の改造でカメラも取り付けられるということをわかって購入、改造しました。





じゃ、これからは本格的な撮影です。


撮影





 曲的には大都会の情緒をあらわしているので、大都会の色んな面を撮影してそれを音楽に合わせて編集していくっていうのがコンセプトでした。でもこのコンセプトもあまり明確ではなくて、凄く抽象的なことでしたので、一応カメラを持って出かけることしかなかったです。

大都会といえば、やっぱり東京、その中でもたくさんの人が集まったりする場所といえば新宿、渋谷だと思い、新宿と渋谷をメインにして手当たり次第撮影をしました。まだビデオの制作の経験も少ないし(学生の時趣味としてやってみたことが全部)撮影してもその映像が使えるものかどうかも判断できる訳ないと思って、一応たくさんの映像を撮ろうと思いました。

やっぱり渋谷といえばスクランブル交差点


気に入ったけど結局使えなかった映像


この時、たまたま電車のプラットホームでいい写真を撮れて、これをUrban Night Sonataのジャケットとして使うことになりました。

一瞬、プラットホーム向こうの人々が監獄の中の囚人たちに見えてきて撮った写真
ほぼ1週間くらいいっぱい撮りましたけど、これ以上はもう撮れるもんないと思って、これから編集始めようと思いました。


撮った映像フィアル



編集


家に帰ってきて撮ったものをチェックしてみたら、意外と使える映像が少ない、、と思いました。あまりいい感じの映像も少なかったですが、肖像権の問題もあるので他の人の顔が映っている映像は使えませんでした。

というわけで、
曲と同じ長さのビデオを作ろうという当初の目標から、1分くらいのビデオを作ることに変更しました。やっぱりミュージックビデオを作るというのは簡単ではないって、、、



こんなアナログ感じのビデオ作れるといいなーと思いましたが、、、

人生初めて本格的なビデオ編集でしたので、ほぼ一ヶ月間ずっとFinal Cutをいじっていました。自分でカットの分割、色の補正まですべきでしたので凄く大変でした。しかも「他の人の顔が映ったらダメ」という条件まで。





完成


ということで完成した動画がこちら。

 



今観たら色々初心者っぽいところが見つかりますが、この企画をきっかけでいろんなビデオが作れるようになりましたので、それなりに意味はあると思います。

皆さんも、これからは自分のプロモーションビデオは自分で作るのはいかがでしょうか。

2020年6月27日土曜日

「作業日記」 kptal - Lion (feat. Steez Of Garahavi)


-Credit-
Produced, Mixed by kptal
Written by Steez of Garahavi
Mastered by Kuniyuki Takahashi@Saidera Mastering Studio


今回の投稿は、2月頃発売した私のシングル、Lionという曲です。 話を続ける前に、この曲を聴けるアドレスを紹介します。
こちらを押すと、各々のストリーミングサービスサイトへ繋がりますので、是非ご確認ください。

今日話したいと思うの部分は、サビで鳴ってるサウンドのことです。

再生したらサビのところから始まります

後ろから聞いてる音は、自分が直接レコーディングして、いろいろいじって入れた音です。


ーField Recording ( フィールドレコーディング)とは?

出処:https://www.ableton.com/en/blog/art-of-field-recording/


フィールドレコーディングとは、要するとスタジオ以外の場所で音をレコーディングすることです。目的は色々あると思いますが、私の場合は自分だけのサンプルデータが欲しいと思って、昔から色んなポータブルレコーダー使ってきました。

今使ってるレコーダーはSonyのA10 Linear PCM Recorderです。
出処:Sonyオフィシャルサイト
最近は、iPhoneにも繋げて使えるものもありますので、興味ある人は是非確認を。
出処:amazon.com
ZoomのiQ6。コスパが凄くいいモデルだと思います。長い期間使ってました。
僕はいつもレコーダーをポケットに入れておいて、なんか使えそうな音が聞こえたらレコーディングしています。
熱田神宮でレコーディング中
Lionで使ったひぐらしの音は、レコーディングしてみたらYoutubeで僕がレコーディングしたのより立派なことがあってちょっと微妙な気分になりましたけど(苦笑)



とにかく、この音を生で使おうとしたら、なんか足りないなーと思い、なんか音楽に似合いそうな感じを加えようと思いました。

私はなんかサウンドを面白くしてみようと思う時、Soundtoys社のプラグインを呼び出してみます。使い方も簡単ですし、色々面白い効果を得られますので大好きです。いつかこの会社のプラグインに関しても載せてみたいと思います。

という事で、ちょっと曲の楽器としては地味な感じがしますので、Soundtoys社のFilterFreakの、16 Steps Rhythmというプリセットをかけました。
そうしたら、曲に似合うことになってきましたという話です。

この過程を、簡単に動画で作ってみました。もうインスタには載せていますが、もう一度載せます。




s h u n : kptal(@kptal_)님의 공유 게시물님,

皆さんも、自分がレコーディングしたサンプルを自分の曲に使ってみるのはいかがでしょうか。誰もわかってくれないかもしれないですけど、自分の曲に対してのプライドは凄く高まると思います。

以上です。