初めの作業日誌です。
今回はDawnという曲の作業日誌です。コンセプトはタイトルの通り、「黎明」、真っ黒の夜の後、太陽がますます登っていくように、なんか始まるところの雰囲気を作ろうと思いました。友達のインスタグラム用のティーザートレーラーの目的で作ったので、曲の長さはただ1分です。
一緒に聞いてみましょう。
どうですか。黎明みたいな感じがしますか?(笑)
出てくる順番で、使った素材について話してみます。
プロジェクトの全体画面。
基本的にはProtools, Ableton Live, そしてたまにLogic Pro Xを使いますが、DAWはそれぞれの特徴もあるし、サウンドも少し違うので作ろうと思う曲のスタイルとか雰囲気に合うDAWを選んで曲を作ります。
アコスティックピアノ
ピアノの音はSpectrasonics(スペクトラソニックス)社のKeyscape(キースケプ)という楽器を使いました。 今までいろんな種類のピアノのライブラリーを使ってみましたが、これが一番だと思います。現実感がある響きで、どんなトラックにもよく似合います。普通リアルすぎな音は、曲に入れてみると似合わない、なんか違和感が感じられる音なんですが、これは本当にリアルでどんなトラックに入っていてもトラックと似合っていい音を出してくれます。本当に好きなライブラリーなんで、いつかこの楽器について話してみようと思います。
日本語でどう言えばいいのかわからなくて勝手に名前を決めました。これはOutput社のRevというライブラリーです。
曲を作る時、たまには「逆に再生されるサウンド」が必要な場合があります。そんな時、僕はひとつづつwave化してDAWでそんなサウンドに変化させましたけど、最近こんな音色を集まってるライブラリーを発見してよく活用しています。
入ってる音はそんなに多くないし、そして自分が逆再生したいと思う自分だけのサンプルを入れることもできませんが、結構活用度が高そうな音色が準備されています。オススメ!これだけじゃなく、Outputという会社は結構色んないいアイディアのライブラリーを売ってるので、一度チェックしてください。
さあ、では僕が使ったサウンドを聞いてみましょうー。
ストリングスの音に、Distortionとかを適用して、少し壊れたような感じを出して、壊れた過去みたいな感情を表現したかったです。(中二病の感じですが。笑)そしてDelayをかけて、リズム感・空気感を付け加えました。
アコスティックストリングス
これはコードを入力してC0,C#0,D0,D#0などの低音のキーでパータンをコントロールできるライブラリーです。これはKompleteに入っていて、Kompleteを買った時このライブラリーを試してから「このライブラリーは実用的じゃない」と思ったんですが、こんな単純なパータンのストリングスを表現する時にはいいなーと思います。
今のバージョンの曲ではずっと同じパータンの演奏ですが、デモバージョンでは少しづつパータンが変わってました。そのパータンを変える時、ノートを執せずに、コントロールしてる部分のノートだけ変えたらパータンが変わるから便利です。
でも一つ,チェックポイントのがあります。これはタイミングが少し合わないので(DAWでプレイする時にもタイミングが悪いです)、必ずプロジェクトの中でwave化してから修正しべきです。参考してください。時間が経てば会社が直すとは思ってますが、、、チェックしてください。
ベースシンセサイザー
ベースのシンセサイザーはu-he社のhiveというシンセサイザーを使いました。
最近は本当に多い会社が多いソフトウェアのシンセサイザーを出しているので、何がいいのか、何が自分に合うのか全然分からないですね。なんか高いものがもっといい音出してくれるような気がするし(笑)でもやっぱりシンセサイザーは自分が直接いじってみる前には絶対わからないと思います。ソフトウェアの会社は皆DEMOバージョンを提供しているので、一度試してから選んだ方がいいともいます。
僕はHiveを供達からオススメしてもらって買いましたが、インタフェースがわかりにくくて初めの印象は悪かったんですが、プリセットをテストしてみたらいいプリセットが多いと気づいて、これはプリセットをよく活用するだけでも価値があるんだなーと思いました。この曲でもプリセットを使いましたし。(笑)
そして闇から始まってどんどん明るくなる効果のため、オートメーションでフィルターをどんどん開けていきました。 そのあとは同じパータンで反復。
このベースのシンセサイザーきいてみましょうー
メインリズム
メインリズムは、ライブラリーCDから適当に似合いそうな808のサウンドを選んで入れました。そして、もっと攻撃的な感じのためにUADプラグインの1176を適用しました。
UADプラグインの中では色んなバージョンの1176がありますが、僕が好きなのは上の写真のモデルです。UADは本当にすごくて曲に全般的に使ってます。いつかUADの原理、そして他社のモデリングプラグインとどこが違うのか、比較しようと思います。期待してください。(笑)
では、リズムをきいてみましょう。
画面で見える通り、スネアに1176を二つ、SSLのコンプレッサーを一つかけました。
これは結局リズムが「進撃してる」ような感じのためです。
これは結局リズムが「進撃してる」ような感じのためです。
そして途中にスネアとかハイヘットが連射するテクニックは、iZotope社のBreakTweakerというプラグインを使って演出しました。
このプラグインについても話したいことが多いんですけど、これ絶対買ってください。何かのサンプルを連射して、その連射の程度を調節することもできて、その連射でメロディーも表現できる、活用度高いプラグインです。
皆さん、もしBTというミュージシャン、ご存知ですか?
BTさんのファンなら「あ!あのテクニックか!」と思うはずなんですが、
BTさんの曲の中でこのテクニックが使われた曲を一緒にきいてみましょう。
曲の59秒頃、リズム系のソースが連射されてメロディーようなことになってるサウンドが聞こえます。このテクニックは、この曲が作られた時代にはDAWでwaveを一つ一つ入れなきゃならなかったですけど、こんな作業を簡単にできるように助けてくれるプラグインなんです。最近のトラップとかフューチャーベースとかにはリズム連射がよく出てるので、買っておいたらそんな曲を作る時、役に立つと思います。このプラグインの使い方とか、活用についてもいつか話してみたいと思います。
CHOIR
CHOIR( ボーカル)の効果はoutput社のEXHALEというライブラリーです。
これも最近よく使ってるライブラリーです。サンプルライブラリーCDみたいな方法でも使えるし(プレイズモードがあります)、色んな発音のサンプル(あえいおう)が入っていて、曲の雰囲気に合わせて演奏したら自分だけの合唱団を演出することもできます。
僕はこの曲でやっぱり「雄大な雰囲気」では「あ」の発音しかないと思って(笑)アーの発音のプリセットをつこし修正して音を作りました。
では、この音をききましょうー
この音にもDelayを適用して、リズム感と空気感を加えました。
メインのシンセサイザー
こんなスタイルのポイントはやっぱり「ドロップ」の時のサウンドだと思います。サウンドのデザインもそうだし、ドロップの時の「サウンドの大きさ」も重要だと思って、Air music technology社のHybrid, U-he社のHiveを重ねて巨大なサウンドを演出しました。そしてコンプレッサーのサイドチェインを通して波みたいな効果を。
Hybridは安い値段で(ネットで1$の値段で買いました。)比較的に分かりやすいインタフェースなので良く使ってるシンセサイザーです。サウンドも「デジタルの力が感じられるサウンド」なので、一度機会があれば試してください。
ではメインのシンセサイザーきいてみましょうー
Effectrixはリアルタイムで色んな効果を演出できるプラグインです。最近はただ音を出すことだけじゃなくその音に色んな効果を適用して本当に派手な音を出すのがトレンドだと思うので、これも余裕があれば買った方がいいと思います。これとLooperatorというものもあるので、チェックしてください。
これを通してChoirの音も少し変化させました。
以上、Dawnの作業日誌は終わりです。私にとっては超長い書きでしたけど、どうでしたか?なんか聞きたいこととかがあれば、コメントください。
作業日誌というカテゴリーでは、私が作った曲を分析することです。曲の一部とか全体を聞きながらどんな機材とか音源が使われたのかを話すコーナーなんです。
私の書きとか音源を何処かにアップするのは自由なんですが、原本の出所を是非表示ください。
そして、私の音楽についてフィードバックとかはいつも歓迎です。ですが、非難するつもりなら自分の音楽を公開して自分の音楽力を証明してから非難してください。ボディービルダーなら自分の筋肉でいうものであり、音楽家なら音楽で話すことだと思うので、自分の音楽を公開せずに非難する方の書きは無視させてもらいます。
作業日誌についてなんか聞きたいこととか、これはもっと説明が聞きたいなぁと思う場合には、いつでも遠慮なくコメントか、右のメールで聞きを通して聞いてください。